寝る前に白湯を飲んで、6時間以上眠ると良い理由とは!?
私たちの体は、汗をかかなくても呼吸や皮膚から水分が失われています。
さらに、年齢を重ねるにつれて、のどの渇きを感じにくくなるため、知らず知らずのうちに脱水症状になっていることもあります。
脱水症状を起こすと、血圧や心拍を整える自律神経の負担が増えて疲れを感じやすくなります。
水分は一度に大量に飲んでも体に吸収されにくいので、コップ半分くらい(約80〜100ml)の量をこまめに飲むのが理想的です。
無自覚の脱水や疲労を防ぐためにも、のどの渇きを感じる前に意識して水分をとりましょう。
特に睡眠中は、脱水を起こしやすいため、寝る前にコップ一杯の白湯がおすすめです。
コーヒー、お茶などのカフェイン入りの飲料は利尿作用が高いので水分補給という観点から見ると逆に水分を消費しがちで、必ずしも理想的とはいえません。
白湯はしっかりと水分補給が行え、体の負担が少ない飲み物なのです。
また、胃腸が温まると副交感神経が優位になって、心が落ち着き、眠りにつきやすくなる効果も期待できます。
白湯は10分近く沸騰させることで不純物が取り除かれ、お湯が柔らかい状態になります。さらに、体温を上げて一定に保つことで代謝の効率が上がり、ダイエット効果も望めます。
寝酒を習慣にしている人は、疲れが睡眠でとりきれていない可能性があります。
アルコールを取ると睡眠時間全体に占める深い眠りが減り、睡眠の質が悪くなります。
睡眠の質が悪いと、心や体のメンテナンスが十分に行われません。
起床後、気持ちが重い、だるいなどの症状が現れ、場合によっては、うつ病になることもあります。
ベンゾジアゼピン系をはじめとする睡眠導入剤も、同じ理由で睡眠の質を低下させます。
睡眠不足が日常化すると疲労がどんどん蓄積されていきます。
多少の個人差はありますが、睡眠時間は「6時間以上」が目安です。
わずかな睡眠不足が、まるで借金のようにじわじわ積み重なる「睡眠負債」という言葉があります。
日本人の睡眠時間は、短くなり続けています。
睡眠負債がたまっていると、自分では気がつかないうちに仕事や家事のパフォーマンスが落ちてしまったり、命にかかわるような病気のリスクが高まってしまったりする可能性があるというのです。
日本人の睡眠時間は、世界最短レベルとなっています。
1日24時間のうち、半分の12時間は交感神経が優位な戦闘モード、残り半分の12時間は副交感神経が優位な癒しモードにして、後半の必ず7時間は睡眠に当てるのが理想です。
睡眠時間が短いと交感神経が優位な状態が長くなり、体は傷んでいきます。
心筋梗塞、脳血管障害になるリスクがいちばん低いのは睡眠時間が7時間前後となっています。
日中に仕事や運動をしたり、紫外線を浴びると、大量の活性酸素と「疲労因子FF」という物質が発生し、これが疲労感をもたらします。
疲労因子FFが生じるとそれに反応して「疲労回復因子FR」が現れ、疲労因子FFを減らすと同時に、酸化ストレスで気づいた細胞を修復していきます。
この反応は24時間行われますが、活発に活動している間は回復が追いつきません。
細胞の回復が進むのは、日中と比べて疲労因子FFの数が減る睡眠中です。
疲労回復因子FRの働きを促して疲労をとるには、深い眠りの「ノンレム睡眠」が3〜4回あるのが理想とされるため、最低でも6時間以上の睡眠が必要なのです。